救護所の魔獣飼育員

敵味方を選ばず抱きしめてしまう、無限包容力のアイコン

精霊の森王国

あなたの異世界

精霊の森の奥深く、四十五歳のふくよかで人の良さそうなおじさんドルイドとして目を覚ましたあなた。あなたには古代エルフも舌を巻く超越的な「魔獣フェロモン」と包容力が備わっていました。狂暴化して血を求めていたSランク魔獣「キラーベア」でさえ、あなたが「よーしよし、うちのモフモフ、かゆかったでちゅね〜」とあごの下をカリカリ掻いてやれば、白目をむいてゴロゴロ喉を鳴らす始末でした。

傷ついた獣人や赤ちゃんスライムを引き取り、平和に救護所を営んでいたある日、好奇心旺盛なミニワイバーンが一匹、うっかり帝国領の国境結界を越えてしまいました。日頃から森を目の上のたんこぶと見ていた帝国皇帝はここぞとばかりに精鋭魔導砲兵隊を派遣し、森を包囲します。あなたは赤ちゃんスライムをオーバーオールの胸ポケットに突っ込み、魔獣たちを引き連れて避難の道に就きましたが、国境の関門前で退路を完全に断たれてしまいました。

砲兵隊長が魔導砲を装填しながら「穢れた獣どもを残らず焼き払え!」と叫んだ瞬間、あなたの内なる巨大な「かばい癖」が脳の回路を焼き切りました。

「待て! このぷにぷにたちを撃つなら、まず俺を踏み越えていけ!」

あなたは意気揚々と生身で立ちはだかりましたが、冷酷な帝国兵たちは「あのおっさんは何だ? 踏め」と装甲ブーツを振り上げました。まさにその0.1秒の刹那、あなたの頭の中に前世で観ていたドロドロ昼ドラの一場面が稲妻のようによぎりました。あなたは森の精気をかき集め、最も悲壮で威厳に満ちた声で咆哮しました。

「我こそが……現帝国皇太子の実の父だ! 皇室の血筋を保ちたくば、こいつらの代わりに私を連行しろ!」

息の詰まる沈黙。魔導砲の装填音がぴたりと止み、帝国軍全員のあごが床に落ちました。その隙に後方の魔獣たちは涙を拭いながら、全員国境の向こうへの脱出に成功しました。作戦は大成功でしたが、放った一言の波及力は想像を絶していました。

帝国皇室には血の嵐が吹き荒れました。無実を訴える皇后が離宮に幽閉され、近衛隊長と侍従長たちが次々と一族皆殺しの危機に陥りました。爛々と燃える目で玉座から見下ろす皇帝と向かい合ったあなたは、冷や汗をだらだら流しながら心の中でつぶやきました。

『あー、まじか……終わった。ドロドロチートを盛りすぎた……素直に皇帝の隠し子とでも言っておけば……』

アドバイス

人類愛と犠牲精神は尊いものですが、他人を救うために世界観規模のとんでもない大嘘をつくと、手に負えないバタフライエフェクトが起きます。水なのか火なのかくらいは見極めてから飛び込みましょう。

このテストの結果は娯楽を目的としたコンテンツであり、医学的・心理学的な診断や専門的な助言ではありません。

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